大人の陰謀サスペンス

【映画『ゴーストライター』】
技術の進歩により、ド派手な演出の映画が増えましたね。
3Dなどは、その最たるものでしょう。
一方、大人向けのサスペンスは減ったような気がしないでもない。

実際、数えたわけではないのでわかりませんが、しっとりと落ち着いた休日を楽しみたい大人は
静かな陰謀サスペンス『ゴーストライター』なんていかが。

昨年度のベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した本作は、
ロマン・ポランスキー監督のサスペンス。
元英国首相の自伝のゴーストライターを依頼された主人公が
やがて国家をゆるがす秘密に触れてしまう巻き込まれ型のストーリー。

多少、ご都合主義的な展開はあるものの
じめっと暗く、静かで、そして味のある雰囲気はポランスキー監督ならでは。
飽きることなく最後まで見ることができます。
雰囲気重視と言えば雰囲気重視かもしれませんが。

一部では本作の元英国首相のモデルはトニー・ブレアだ、などと
まことしやかに囁かれているようですが、真相はいかに。
あとは、観た方の判断におまかせいたします。

ゴーストライター

監督：ロマン・ポランスキー
出演：ユアン・マクレガー、ピアース・ブロスナン、キムキャトラル ほか
上映時間：128分
製作国：フランス・ドイツ・イギリス
製作年：2010年